第53回ロータリー研究会でのポリオ根絶活動の報告

2022ー23年度 第3グループガバナー補佐 古志勝俊(松江南RC)

2024年12 月12 日(木)~15 日(日)、第53 回ロータリー研究会並びに付随プログラムが横浜市のパシフィコ横浜他にて開催されました。
この最終日の第4セッション「ポリオ根絶に向けて~ポリオデーイベント~」において、私は第3地域の代表として事例報告をしました。

松江南ロータリークラブは20年以上にわたり、水の都松江の夏の風物詩「松江市民レガッタ」に出場しています。その際「ポリオ根絶」に向けてさまざまな活動を実施していますが、今年の活動の写真を当クラブのSNSに投稿したところ、国際ロータリーの役員の目に留まり「ポリオデーフォトコンテスト」へ応募してみては?と勧められエントリーしたのですが、それが今回報告をさせていただく機会となりました。
当日は主に「松江市民レガッタ」の会場での募金や啓発活動の様子を、写真を通して報告しましたが、通り一遍の内容では全国からのロータリアンの注目を集めることは難しいと考え、一つのエピソードを紹介することにしました。

2022年10月23日(日)島根県内の第3・第4・第5グループの15クラブと、地元のインターアクターが出雲大社に集合し、「世界ポリオデー」の活動として「出雲大社正式参拝とポリオ根絶祈願」と「募金活動」を実施しました。当日は地元のマスコミからたくさんの取材を受けニュース等で報道されましたが、翌日、テレビでその様子をご覧になった女性から「ポリオ根絶のために寄付したい」とのお電話をいただきました。
私は早速、その方が入所している高齢者施設に出向きました。面会すると、車椅子にお掛けになったその方は、開口一番「ロータリーはいつからこの活動をしているの?」と尋ねられました。私は少なくとも20年以上と答えると「ロータリーは広報、宣伝がヘタね。私は長年ポリオの会に属しているけど、ロータリーがこの活動していることを昨日のニュースで初めて知ったわ。」と少々手厳しいお言葉をいただきました。お話を聞くと、その女性はポリオ後遺症(PPS)とのことでした。

「ロータリアンがポリオ根絶の活動をやっていても、ほとんど一般の方には知られていないという事実は衝撃的だったこと。我々がやっている活動は単なる自己満足に過ぎないのではないかと考えさせられた。」として事例報告を締めくくりました。
発表後、数名のロータリアンから「まさにその通りだ。そもそもポリオのポの字も知らない方が多い」との感想をいただくことができ、私は、以前から伝えたかったこのエピソードをこのような場で発表できたことを嬉しく思い、また改めてポリオ根絶に尽力しなくてはならないと思いました。

最後に、この女性からはその翌年もご寄付をいただき、その年度の石倉地区ガバナーと一緒に受け取りに伺ったことを申し添えます。
また、私にロータリー研究会の場で好事例として報告をさせていただいた松江南ロータリークラブメンバーに感謝いたします。